Triangle Review とは? ~ オリジナルのレースゲーム評価基準 ~

こんにちわ。
犬でございます!


気が付けば、いろんなレースゲームをプレイしていました。
そして、過去プレイしてきたゲーム達は、基本的には同じことをしてるんです。


 車に乗って、走る


それだけなのに、ずいぶんプレイした後の感想、感じる事が違うんですね。
なので、過去のゲームの感想を、違いが分かるようにメモ書き程度に、自分用に残してきました。


けっこう試行錯誤して、感じた違い、差が見えるように、特徴が分かるように残せるメモが、だんだん形になってきまして。

いっそ、その手法を使って、レースゲームをレビューしてみよう、と。


その手法が、きょう説明する「Triangle Review」です。
※ 後日動画にも起こしますが、忘れないうちにメモとして。


【Triangle Review とは】

例えば同じコースを、同じ車で走っても、ゲームによって感じる事や難しさは全然違います。
Triangle Review では、その裏側にある「何が違うのか」「なぜ難しいと感じるのか」が、出来るだけ見えるように心がけています。

その為に、まず最初にレースゲームの性格を決める 3 つの要素を 三角形の頂点として評価します。


【Vertex Review】

Vertex、つまり頂点のレビューです。
評価する項目は、

 ・挙動の奥に感じる シミュレーションの量
 ・要求される操作の繊細
 ・ゲームから提供される、インフォメーションの量

この 3つを、低1 ~ 高10 で評価します。

■ シミュレーション量
一番の軸になります。
プレイしていて感じる「車の挙動を変化させる理由」が、自分が思う現実と比べて、どこまで再現されているかを評価します。
どれくらい沢山表現されているか、違和感が無いか、気づきや発見を基に入力します。


■ 操作の繊細さ
思い通りの走りを実現する為に必要な、操作の繊細さを評価します。
例えば、ステアリングの操作。パッドなので、左スティックを倒す事で、操作します。

そして、アナログなもんですから、倒す量で、ステアリングの切る量を調整できちゃいます。

概ね、僕の限界は上の5段階。
それも、ちゃんと意識して、自分に言い聞かせてから、5分くらいが限界。

普段は、4段階までなら自然に出来る感じです。
これにプラスして、入力するタイミングのシビアさも加味して、最終的な数値を入れます。


■ インフォメーション量
シミュレーションに対して「思い通りに走る事」を目的にした場合、ゲーム側からの情報提供は足りているかどうか?を評価します。

画面から、
 - 路面の状況、車の傾き、天気、ミニマップ、順位、タイム、タイヤの摩耗、G 等
の情報が提供されている?それは足りてる?過剰?

音から、
 - スキール音、ロードノイズ、エンジン音、ブレーキ音、他の車の音等
は、十分に提供されている?

コントローラーの振動から
 - 路面の荒れっぷり、衝撃の強さ、タイヤのグリップ等
が、どれくらい便利に伝わってくる?

という情報たちが、シミュレーションに対してバランスよく伝わってくれば、シミュレーション量と同じ数値。
情報が足りなくて、挙動の変化に気付けないなら、それよりも少ない数値、反対ならば多い数値を入れます。


Forza Horizon 4 を試しに評価すると、こんな感じ。

はい。
これだけの評価だと、難易度や味付けが分かりません。
なので、頂点に挟まれた、それぞれの辺「Edge」も評価していきましょう。


【Edge Review】

■ 操作の納得感
まずは「操作要求」と「シミュレーション量」の間の Edge。

ここでは、「操作の納得感」が見えてきます。
基本的には、シミュレーション量が多ければ多いほど、操作の納得感が増えてくる”はず”です。

でも、それに合わせて「操作の要求」も同じく上がってこないと、操作をしていてせっかくのシミュレーションが伝わってこない、つまり「納得感」が伝わってこないはずです。

なので、基本的には、2つの数字が高いレベルで釣り合っている事が、より高い「納得感」がある、と判断できます。

しかしながら、どちらか一方が高い場合、ようはバランスが悪い場合は、その限りではありません。

・シミュレーション量が高い場合:接待ゲーのにおい
つまり、操作要求が低い場合。せっかくシミュレーションが多いのに、簡単な操作で思い通りに走れてしまうと、接待感?が強く、難易度とともに納得感が下がります。

・操作要求が高い場合:無理げーのにおい
シミュレーションが少ないのに、それを越えた繊細な操作を要求される場合。
そこでは、理屈が伴わない「無理げー」的なむずかしさ、理不尽なむずかしさが高まってきます。


■ 知識の要求
シミュレーション量とインフォメーション量のバランス、ここでは「知識の要求」量が見えてきます。


シミュレーションが高ければ高いほど、車の挙動を変化させる要素は多くなります。

でも、その挙動の変化をちゃんと認識して、未来を予測できるだけの、ゲーム側からのインフォメーションが無いと、操作としてはなかなかに難しくなってきます。

その”差”を埋めるために、何が必要になってくるか。
それが、車を走らせる事に関する「現実の知識」です。

解りやすい項目が、車のセッティング関連。
ゲーム側で説明文を用意していなければ、つまりインフォメーションが無ければ、知識が無いと弄れません。

他にも、「タイヤは温度が低いとグリップしにくい」「コンパウンドが固いと温まりにくい」「FRとFFの違い」「朝は気温が低い」等々。

基本的には、シミュレーション量に対してインフォメーションが足りないと、より多くの知識が無いと、思った通りには走れません。勉強が必要になり、難易度が上がります。

反対に、インフォメーションが大量に提供されていると、何も知らなくても画面を見ながら、音を聞きながらそれなりに走れます。難易度は、下がります。


■ 修行の必要性
最後に「操作要求」と「インフォメーション量」のバランスです。
ここからは、思い通りに走れるようになるまでに「どれくらいの修行、習練が必要か」が分かります。

基本的には、操作の要求が上がれば上がるほど、細かい操作、繊細な操作が必要になってくるので、必要な修行は増えていきます。

でも、そこを助けてくれるのも、やっぱりゲーム側からの「インフォメーション量」です。

例えば、Forza にあるようなアシストライン。
走行ラインや、ブレーキ、アクセルのタイミングをなんとなく教えてくれています。

このラインが無い場合、初めて走るコースでは
 - レイアウト
 - ブレーキ、アクセルポイント
 - 砂が溜まっている場所
 - 縁石の高さやクセ
 - 雨の日の水たまりの場所
なんかを、ひたすら走り込んで覚えて、さらに最適な操作を体に教え込む必要があります。

でも、アシストラインの精度が究極に高かった場合、プレイヤーは何も知らず、何も考えず、アシストに従って操作をすれば、最適な走りが出来てしまう。

要は、操作要求に対してンフォメーションが足りない場合、必要な修行が増えて、難易度が上がります。
反対に、インフォメーションが大量に提供される場合、走り込みの要求は減って、難易度は下がります。


はい。
ここまでの評価を、Forza Horizon 4 をサンプルとしてまとめてみましょう。

※ Edge の数値は、基本的には軸になる方の数値から偏差を引いて、見栄えのバランスを取る為に少々係数をかけて算出しています。


いかがでしょう?
この時点でも、ある程度難易度と味付けが見えてきたんではないでしょうか?


でも、仮に「レースシミュレーター」としての評価であれば、これで終わりでもいいかもしれません。

「Forza Horizon 4 は、カジュアル寄り!シミュレーターとしては中級!以上!」

でも、僕がプレイしたいのは「ゲーム」です。
シミュレーターとゲームの一番の違い、それは「おもてなし」の有無です。


おもてなしとは、いかに「プレイヤーをその気にさせる」かだと思います。
 - ストーリー性
 - アバターの有無や作り込み
 - 他のキャラクターの存在と関係性
 - 褒めてくれたり、恐れ慄いてくれたり
 - レベルアップやアンロック、お金の概念の存在
等々、ようは「走る目的」をどれだけ用意してくれて、楽しませてくれるか、です。

反対に言うと、シミュレーターは「走る事自体が主目的」になっていて、それ以外の動議付けがありません。


という訳で、Forza Horizon 4 の評価に「おもてなし」を追加します。


いかがでしょう?
だいぶ、Forza Horizon 4 というゲームを表現できたのではないでしょうか?

皆さんのリアクションが悪くなければ、この手法を使って、これからのレースゲームの違いを記録として残していきます。


以上!
犬でした!

Prankdogs@Web

アラフォーのサラリーマンがお送りする、乗り物ゲームライフ。 派手で華やかな若者が活躍するゲーム実況界だけど、 地味なゲームを静かに配信するオジサンがいてもいいじゃない。 動画は YOUTUBE でご覧ください。

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