備忘録:LSD の動きとセッティング

こんにちは!
犬でございます。


Forza の中でも、妙にわかりにくいセッティング項目。

「LSD」

・・・僕だけかな?

動画収録の中で、ふと思い出して、ざっくりとメモ書きです。
※ あくまでも Forza 7 の中だけ & 僕の脳みその中だけのお話です。
  現実世界の LSD や他のゲームだと、いろんな要素で下記の通りではないと思います。
  あらかじめご理解ください。


■ 忙しい方の為に結論から-----------------

加速側の LSD は「コーナリング中盤以降、加速し出してからストレートまで」の間で
 ・もっと曲がりたければ、LSD の効きを弱くする
 ・もっと加速したければ、LSD の効きを強くする

減速側の LSD は「ブレーキングを開始してからブレーキを話すまで」の間で
 ・もっとインに切り込んでいきたければ、効きを弱める
 ・オーバーで安定しない、ふらふらしちゃってブレーキを踏めないなら、効きを強める

で、車とラインのバランスを探りながら、一番いい感じの所を探す

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では、以下に僕なりの解説を。


そもそも、LSD だろうと ただのディファレンシャルだろうと、前提は「曲がる為の機構」だという事を覚えておいてください。
曲がるという事は・・・

■ まず、左右にタイヤがついている機構で、曲がるという事。

・直進する時は、左右同じ回転数が必要
・曲がるときは、外側のタイヤがたくさん転がる事が必要

これを意識すると、この後の話が グン とわかりやすくなります。


■ 左右のタイヤのつなげ方 2 パターン

① 左右のタイヤがシャフトでがっちり直結されている:ロック
② 左右のタイヤがバラバラに接続背れている:オープン


この2つのパターンで、曲がろうとしてみましょう。

①のロックされた状態だと、左右のタイヤがお互いに邪魔し合って、スムーズに曲がれません。
内側のタイヤはもっと転がりたいし、外側のタイヤは内側のタイヤに引っ張られて、あんまり転がれない。
→ 結果、まっすぐ転がろうとします。(曲がる事を邪魔する)


②のオープンな状態だと、なんの抵抗もないので、スムーズに転がりながら曲がります。
リアカーみたいに、くるくる曲がれます。

FR のフロントタイヤや、FF のリアタイヤ等、駆動しない側のタイヤは、②の構造が多いですね。
ではなぜ、駆動しない側なのか。


それは、タイヤへエンジンから駆動力を伝えなくてはならないから。
一般的には、1台の車にエンジンは1つ。
1つのエンジンから、最低2つのタイヤへ駆動力を伝えようとすると、どうしても 2つのタイヤが、直接的にせよ、間接的にせよ、エンジンを介してつながってしまいます。

一番簡単な構造で、2つのタイヤとエンジンをつなげると・・・

こんな感じだね。
左右のタイヤが 1本のシャフトでつながって、そこにエンジンからのシャフトが来て、ギアで回転を伝える。

さぁ、冒頭のお話を思い出してみましょう。
左右のタイヤが直結(ロック)されていると、曲がるのがすごく大変。

内側のタイヤは、必要な移動距離が短いので、もっと回転しようとする。
その側のタイヤは、もっと移動しなくちゃいけないけど、内側のタイヤがブレーキになって、あんまり回転できない。
結果、やっぱり、タイヤはまっすぐ進もうとします。

さて困った。


この状況を解決する為に生まれたのが「ディファレンシャル」または「オープンデフ」と呼ばれる機構。
↓の動画が非常にわかりやすい。

オープンデフは、要は
 「回しやすい方のタイヤを回そうとする機構」
です。

より抵抗が少ない方へ、エンジンの動力をたくさんつたえる。
この、オープンデフがついている状態で、進みながら”ゆっくり”曲がろうとすると

回しにくい内側のタイヤよりも、回しやすい外側のタイヤにトルクを分配してくれるので、大変スムーズに曲がれます。


■ スポーツ走行における オープンデフ

でも、我々はただスムーズに曲がれれば OK なのではないよね?
出来る限り、早く曲がりたい。

早く曲がるという事は、遠心力が強く働くという事。
オープンデフが付いた状態で、加速しながら”早く”曲がろうとするとどうなるか。

内側の荷重が抜けて、外側のタイヤよりも抵抗が小さくなります。

結果、内側にばっかりトルクが分配されて、内側のタイヤは空転、外側のタイヤはトルク分配が来ないので、進もうとしません。

結果、オープンデフは、曲がる邪魔をしにくいけど、曲がりながら加速できない状態を作り出します。


左右のタイヤが直結(ロック)されたタイヤと比べてみると、

こんな感じ。
良し悪しがはっきりしていて、真逆。


■ LSD っていうのは、オープンとロックの良いトコ取り

LSD は、この間の状態を作り出す機構です。

普段はオープンの状態(あるいは、イニシャルトルクに応じた状態)になっていて、曲がろうとすればよく曲がります。

そして、曲がりながら徐々にアクセルを開けていって、内側のタイヤが空転を始めると、デフの動きを制限して、左右のタイヤをロックする事で、荷重がかかって抵抗が大きい外側のタイヤにも、エンジンのトルクを伝えてくれます。

結果、よく曲がって、よく加速してくれる。

これが、ざっくりとした LSD の機能です。


■ LSD のセッティング

Forza Motosport では、装備する LSD よっては、その「効きの強さ」を設定できます。
効きの強さとは、

オープンよりにして、よく曲がるようにするか、ロック寄りにして、よく加速するようにするか。という事。
(構造から厳密に言えば、この表現は不適切かもしれません)


僕が昔、このセッティング項目が分かりにくいと感じていた理由の一つ。

「LSD はよく曲がる為のパーツなのに、なぜ、効きを強めると、曲がりにくくなる?」

という事の答えが、ここにあります。


LSD の設定の強弱は、ディファレンシャルとしての機能ではなく、LSD の「L」の部分。
リミテッド、つまりロック機能の強弱を表しています。

従って、効きを強めればロックが早まり、弱めればロックが遅くなる。


なので、冒頭にも書いた結論の1つ。

加速側の LSD は「コーナリング中盤以降、加速し出してからストレートまで」の間で
 ・もっとスムーズに曲がりたければ、LSD の効きを弱くする
 ・もっと加速しながら曲がりたければ、LSD の効きを強くする
で、車とラインのバランスを探りながら、一番いい感じの所を探す


という事になります。

1つ注意が必要な事は、コーナリングで加速中に外側に荷重がかかればかかるほど、LSD の効果が出てきます。
特に FF では、スピードを乗せてしっかりと荷重を乗せてあげる、そしてアクセルを踏んで LSD を動かしてあげる事が大切なのかな?と思います。


■ 減速側の LSD の設定

減速側も、基本的に考え方は同じ。
ロックされた状態のタイヤは、まっすぐ進みながら止まろうとします。

結果、安定感が増して、安心して強くブレーキングができます。

オープン状態のタイヤでは、止まろうとしながらも、よく曲がってくれます。

結果、左右に車体が動けるので、路面の凸凹や荷重のばらつきにしたがって、ブレーキング時の挙動が不安定になります。


なので、冒頭に書いた結論の2つ目。


減速側の LSD は「ブレーキングを開始してからブレーキを話すまで」の間で
 ・もっとインに切り込んでいきたければ、効きを弱める
 ・オーバーで安定しない、ふらふらしちゃってブレーキを踏めないなら、効きを強める

という事になります。


はい。
長くなりましたが、どなたかの理解につながれば。
理解を経て、レースゲームを今以上に楽しむきっかけになれば、うれしいです。

※いつか、単発で動画を用意できたらいいなぁ。

犬でした!

Prankdogs@Web

アラフォーのサラリーマンがお送りする、乗り物ゲームライフ。 派手で華やかな若者が活躍するゲーム実況界だけど、 地味なゲームを静かに配信するオジサンがいてもいいじゃない。 動画は YOUTUBE でご覧ください。

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